人生相談(職場で作成した計画案)
プライバシーに配慮して、実際にあった相談をもとに創作したものを掲載しています。
(相談)
介護事業所で働く女性からのメール相談です。
ご本人とご家族に関する相談がメインでしたが、その後に出た相談を取り上げます。
ご本人は介護の仕事をしており、少し前に勤めていた介護事業所を辞め、他の介護事業所に勤務しているそうです。
介護事業所に勤務していたときに、事業所の経営計画案を作成し、提案したことがあるそうです。
そのときは採用されませんでした。しかし退職した後で前職の同僚から、その経営計画案が実行されていることを聞いたそうです。
退職後に採用されたこの経営計画案を、自分の権利として主張できないか、という相談内容です。
[回答]
「事業計画案は内容や形態にもよりますが、一般には著作物として取り扱われます。著作物に関する権利を定めた法律として、著作権法があります。著作権法の第十五条で、職務上作成する著作物の著作者はその法人等とする、と定められています。」
「簡単にいえば、職員が勤務時間中に業務として作成したものは、その会社のものということです。」
「くやしいお気持ちはあるでしょうが、会社と自分とは、ギブアンドテイクの関係と割り切るしかありません。会社から自分に恩恵があり(テイクがあり)、そのお返しに事業計画案を渡した(ギブした)と割り切るということです。」
「転職前に勤めていた事業所で、介護に関する資格をとることができたそうですが、参考書や受験料は事業所が出してくれたのなら、それは恩恵です。また、厚生年金の保険料も事業所が半分負担しています。」
□メインサイト(木村宏一の人生相談)
https://www.kimura-kouichi.jp/