人生相談(遺産相続でのトラブル)
プライバシーに配慮して、実際にあった相談をもとに創作したものを掲載しています。
(相談)
結婚されている女性との面談です。
自分に関する相談がメインでしたが、その後に出た相談内容を取り上げます。
数年前に嫁ぎ先の母親が、2か月前に父親が亡くなられたそうです。
遺産相続で弟夫婦から意見が出て、軽く揉めているそうです。状況によっては弁護士に相談するが、その前に私から何か回答があれば聞きたいとのことです。
両親の世話は、親と同居していた自分たち(兄夫婦)がしていたそうです。弟夫婦は結婚で家を出て同じ県内に住んでおり、月に数回帰省していたそうです。弟夫婦との仲は、普段はそれほど悪くないそうです。
遺言書はなく、生前に親から相続に関する話は出なかったそうです。
[回答]
相談者のスマートフォンで表示された画像で、ご主人の弟さん、そしてその奥さんとつながりました。
相続を当てにしている気持ちが伝わってきました。少しでも多ければという気持ちで、ただ遺産相続で本格的に争う気持ちはないことも感じました。
次に、亡くなられた義父さんとつながりました。もう成仏されてあの世におられるのを感じました。相続について質問を投げかけると、「みんな仲良く」と、「生き方に合った形で分け合ったらいい」というメッセージが返ってきました。
それらを説明し、回答しました。回答の一部を掲載します。
「生き方に合った形の解釈ですが、人にはそれぞれ役割があります。先祖代々引き継がれてきたものを守って次代に引き継ぐ役割の人もいますし、自分で一から人生を切り開いて生きていく役割の人もいます。それに合った形で分け合うという意味だと思います。」
「法定相続分がありますが、弟夫婦さんのお子さんの学費を、義父さんからの進学祝いとして渡すという形もあります。将来かかる子供の学費を心配される親御さんもおられますから、この名目で該当する額を渡すと、比較的円満になりやすいです。」
「私は弁護士や税理士ではありませんが、相続に関する相談もほかにあります。歴史上の有名人の末裔の場合、家系図や墓地など祖先を祀るために必要な財産を受け継ぐ権利が争われます。これは祭祀権(さいしけん)といって、自分が先祖の正当な後継者であるという権利ですね。」
「他には、あちこちに土地がある場合の土地の分け合いや、多方面に事業をしている場合の事業別の承継が、相続の争点となりやすいです。どちらにしても知識と経験を活かして、最適な回答ができるよう心がけています。」
「人生相談を続けていて感じるのは、ご先祖の多くは、『みんなで仲良く』と『守れる(管理できる)人が守ったらいい』という意向をお持ちであるということです。」
□メインサイト(木村宏一の人生相談)
https://www.kimura-kouichi.jp/