人生相談(意識の階層・その2)
意識の階層その1
https://naikan-jinseisoudan.blogspot.com/2024/07/blog-post_11.html
で、意識の階層を説明しました。
今回は説明した意識の階層と、仏教の教説との対応について、自分の見解を取り上げます。
[仏教での教説]
宗派により異なるところはあるでしょうが、唯識宗(法相宗)の教説を取り上げます。
□仏教での意識の階層
仏教では、感覚を含めて8種類の識(しき:感覚、意識)があるとしており、これを八識(はっしき)とよんでいます。
八識ですが、眼、耳、鼻、舌、身、意、末那識(まなしき)、阿頼耶識(あらやしき)、に分類しています。
異論があるでしょうが私の考えとして。
顕在意識:眼、耳、鼻、舌、身、意(意識)
潜在意識:末那識
魂のレベルの意識:阿頼耶識
が該当すると思います。
□末那識とは
日本大百科全書(ニッポニカ) によれば、
「インド仏教の唯識説で主張された重要な用語。(中略)唯識説では、感覚器官に基づく五識と、それを推理判断する意識との計六つの識のほかに、その背後で絶えず働いている自我意識の存在を認め、これをマナス(思い量る意)もしくはクリシュタ・マナスklia-manas(染汚意)とよんだ。これは、さらにその深層に存在すると考えられた第八識の阿頼耶識を対象として、それを自我であると思い込む意識とされた。~」
とされています。六つの識の背後で絶えず働いている自我意識であり、さらにその深層に存在すると考えられた阿頼耶識との間にある意識であることから、潜在意識が当てはまると思います。
□阿頼耶識とは
日本大百科全書(ニッポニカ) によれば、
「~前七識が表層的、意識的であるのに対し、アーラヤ識は深層心理的、無意識的な認識である。アーラヤ識は前七識とその表象、つまり自我意識、意識ある存在者、自然などのあらゆる認識表象を生み出すとともに、それらの表象の印象を自己のうちに蓄えるから、種子に例えられる。~」
とされています。最も深層に位置する識であることから、魂のレベルの意識が当てはまると思います。
□メインサイト(木村宏一の人生相談)